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■燻製の原理と科学
●燻煙中の物質が持つ殺菌・防腐効果
燻煙をかけるのは、燻製づくりのハイライトともいえますが、この時スモークチップから発生する成分が、肉や魚を腐敗させる菌を減らしたり、殺したりする効果を持っています。
その成分はフェノール系化合物やアルデヒドで、木材中の主要3成分のセルロース・ヘミセルローズ・リグニンが熱分解してできます。
これらは炭素と水素と酸素でできていますので、燻煙を作る時に加熱しすぎると完全燃焼してしまいます。つまり水と二酸化炭素にまで分解されてしまいます。そのため燻製づくりをするには、燃焼室内の温度と酸素の供給量に十分に注意したいものです。
燻煙時の防腐効果としてもうひとつ、フェノール化合物やアルデヒドが燻煙中の食品に反応してできる樹脂膜の役割も大きなものです。この樹脂膜は食品のまわりを包み、外部からの雑菌の侵入を防ぎます。
●食塩による脱水効果と製作工程中の脱水効果
フェノール系化合物やアルデヒドは殺菌・減菌を積極的に行う成分ですが、食品の水分を少なくするというのは、ネガティブな殺菌・減菌効果をもたらします。
雑菌も生物の一種ですから、繁殖や生命維持のために水分はかかせません。そこで水分を少なくすることで、減菌あるいは殺菌するというのが塩蔵法の発見の原理でした。
燻製づくりの工程では、下ごしらえした材料を一度塩漬けし、過度な水分を取り除いて燻製効果を高め、味をよくするとともに、減菌・殺菌処理をするのです。その後塩抜きした後に行われる風乾の工程も、同じく脱水効果による減菌、殺菌効果をもたらしてくれるわけです。
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